■レーシック情報:適性はレーシックの種類によって変わるブログ:2023-03-02
「背中を洗ってくれないか」
と、パパに言われた。
このパパというのは、実は奥さんのパパである。
ボクは一瞬戸惑ったが、
「え?!あっ!はいっ」
と言いながらタオルを構え、パパの背中にあてがった。
初めてパパの背中というものに触れた。
なんか丸っこくて大きくて、何だかゴツゴツしている。
上手に洗ってあげようと思えば思うほどうまくいかない。
タオルがねじれてしまう…
今度はパパがボクの背中を洗ってくれるらしい。
ボクは静かにパパに背を向ける。
パパは、なんていうか、力加減を知らない。
すごく力強くて、体についている必要なものまで
洗い流されてしまいそうな感じ。
思わずボクは、身をよじってしまった。
「すまん」パパは申し訳なさそうに、
「むすこの背中を洗うのは難しいな」と言った…
ボクは物心のついたころから、
女手ひとつで育てられてきた。
我が家にパパがいないことを悲しがらなかったのは、
ママの育てかたが上手だったからだと思う。
溢れんばかりの愛を注いでくれたので、
ボクはとても幸せだった。
とは言え
パパのことを思わなかった訳ではない。
ただ、そのときボクがイメージするものは
どれも好感の持てないものばかりだった。
無口!ガンコ!厳しい!
正直、「パパは怖い」という印象しかなかった。
そんなボクに父ができたのは、
ボクが結婚をしたからだ。
奥さんのパパは、ボクにとって不思議な存在だった。
格好なんてつけない。不器用だけどまっすぐ。褒められると照れ隠しする。
大きなお世話なことばかりする…
ボクは、パパというものに対する印象が
まるっきり変わった。